半分自分の為、半分誰かの為。〜ライブ配信で得たもの〜
最近、強く意識しているのが、何か新しい事を始めたり、逆に何か人から頼まれたりする時にも、【半分自分の為、半分誰かの為】ということです。
自分の為、というのは、自分がやりたいか、欲しているか、自分にとってそれが必要かどうか。これをある程度満たしていないと、物事を進める上で、必ず重荷になってきます。本当はやりたくないんだけどなー、とか、別に必要じゃないんだよなーと思った時点で、その生産性やモチベーションはガクッと落ちてしまうし、続けるのが困難になってきます。なので、始める前にちょっとイメージしてみて、その物事を進める上で、恐らくこれをやったら半分くらいは自分の為になっている事をイメージ出来るかどうかです。理想は半分ですが、3割くらいでもいいと思います。2割ぐらいになると、やはり生産性やモチベーションはガクッと落ちてしまいます。勿論、個人差はあります。
誰かの為、というのは、上記の自分を逆にして、これを誰かが求めているかどうか、誰かが欲しているか、誰かにとってそれは必要かどうか。これをある程度満たしていないと、やはり重荷になってきたり、生産性やモチベーションはガクッと落ちてしまいますし、続けるのが困難になってきます。なので、始める前にちょっとイメージしてみて、その物事を進める上で、主観でも構わないので、恐らくこれをやったら半分くらいは誰かの為になっている事がイメージ出来るかどうかです。
では、少し具体例を挙げてみましょう。
恋愛が一番イメージしやすいかもしれません。
僕はあの人が好き。あの人といれば幸せだと思える。
この状態は、全部自分の為の状態ですね。
では、
あの人も僕が好き。僕といれば幸せだと言ってくれる。
この状態で、やっと半分は自分の為、半分は誰かの為の状態になります。
大抵はこの状態でお付き合いが始まります。
何か特殊な事情で別れないといけない場合を除いて、大抵の別れる原因はこのバランスが崩れてきたです。浮気をされて、好きではなくなったとか、喧嘩をして好きではなくなったとか。そうなると、もう関係を続けていくのが苦痛になってくるでしょう。それを補填する為に、納得のいく説明をしたり、プレゼントを送ったり、何か相手のためになる事をしてこのバランスを保っていく訳です。勿論、それも個人差があって、特に補填をしなくても、自然と元どおりのバランスになるカップルもいれば、そもそも浮気や喧嘩をしても好きのバランスが崩れにくいというカップルもいます。それはそれで、お互いにとって楽なパートナーと言えるかもしれませんね。いずれにしても、関係を続けていく、物事を続けていくには、自分の為と相手の為のバランスが欠かせません。
では、全てを自分の為に振り切った場合はどうでしょう。
例えば、趣味は写真撮影だとしましょう。
写真を撮るのが好きで、写真さえ撮っていればあとは何も要らない。寝るのも惜しいくらいだし、別に恋人も必要とは思っていない。自分の人生だし、自分の好きに生きたい。
それも素敵な人生かも知れませんね。但し、それが許されるのは世界にその人だけしかいない、という世界でしょう。完全に世捨て人を決め込むなら可能性はありますが、普段、私達は常に誰かと暮らしています。誰かがそこにいる限り、誰かの力を借りないといけない生活の限り、誰かの為に力を使う必要があるからです。
写真を沢山撮って、お腹が減りました。コンビニに行って、お弁当を買いましょう。その為には服を着なければいけないし、何かを履いて出かける事でしょう。服を着る事や何かを履いて出かけるのは、自分の為ではありません。コンビニに行くまでに通り過ぎるだけの人や、コンビニの店員さん、日本においては大の大人が裸で外を出歩くだけで逮捕されてしまいます。自分は写真さえ撮れていれば、別に裸でも構わないのに、その世界に誰かがいるだけで誰かの為に力を使わなくてはいけないのです。そうやって、半分誰かの為に力を使う事で、逮捕もされず、周りから変な目で見られる事もなくお弁当を買って食べてお腹いっぱいになって、また写真を撮る元気が湧いてくるのです。
では、全てを誰かの為に振り切った場合はどうでしょう。
そうなると、もう生命を保つのすらも危ういでしょう。
ご飯を食べるのも、何か物事を始めるのも、誰かの為になっていなければやれない状態というのは、これもこれである意味世捨て人のような状態かも知れません。
そう、つまり人は知らず知らずに、自分の為と誰かの為のバランスを取りながら生きている事になります。なので、ここまで読んで頂いて、当たり前の事しか書いてないな、と思われた事でしょう。しかしながら、この当たり前のバランスを、色んな物事に置き換えてやってみるというのがなかなか難しい、ついつい、やりたくない事でも引き受けたり、誰にも望まれていない事を押し付けてしまったり。
物事を楽しく続けていくには、もっともっと【半分自分の為、半分誰かの為】を意識しなければいけいない、という事を今回お話したいのです。
今年の5月から、ポコチャというライブ配信を始めています。週に1回だけ、車の中でスマートフォンを立てて、ポコチャを使って、配信に参加してくれた方とおしゃべりをしたり、歌を歌ったりしています。元々は、このコロナ禍でライブが組めない為、僕の歌を聴きたいと言って下さる方の為に何か出来ないかなと始めたのがライブ配信でした。
ライブ配信を行うにあたって、そもそもやった事がなかったので、どうやってやれば良いのか、そして、果たして続けられるのか、という事を考えました。
まずは、どうやってやれば良いのか。
配信自体のやり方は、物凄く簡単でした。アプリをダウンロードして、配信と表示されたボタンをタップするだけでネットを介して世界中に配信されているという状態でした。更に、それを見ている側には、アイテムという項目があって、1円から5000円相当のアイテムが沢山あって、その配信者にアイテムを送る事で配信者の利益にもなる、というものでした。また、ポコチャの配信者にはランク制を設けており、EランクからS +ランクまであって、人気になっていくと配信者の利益率もどんどん上がっていくという仕組みでした。なので、上手くいけば配信するだけで、月に何十万、何百万という収入が目指せるのも驚きでした。しかも、別に見る側は特に課金をしなければ配信に参加出来ないとか、アイテムを送らないといけいない決まりもないので、配信者側も気兼ねなく見にきてねーと誘いやすく、ウィルスの心配も天気の心配もしなくて良いので、これは便利だなと思ました。普段はなかなか会いにいけない地方のファンの方とも、これで毎週コミュニケーションが取れますし、他の配信者の配信で仲良くなった方も遊びに来てくれたり、それまでのライブ活動ではなかった新しい出会いが、ライブ配信をする事によって増えました。
そんなライブ配信を、楽しく続ける為にはどうすれば良いか。
色んな配信者さんの配信を見て回っていると、配信を続けられる人とそうでない人がいるようでした。その配信者ではないので、原因はっきり分からないのですが、
自分の配信に全く人が来てくれなくて辞めちゃう人
誹謗中傷された人
なんとなく面白くなくなったから辞めちゃう人
他のライブ配信アプリに移った人
家族や恋人など、周りから配信をやめて欲しいと言われた人
色んな原因があったのかなと思います。
ずっと続けている人や、だんだん人気になってきた方も沢山います。数ヶ月前に見た配信者さんが、EランクからSランクまで上がっている配信者さんもいました。
そんな続けて来れている人や、ランクがどんどん上がっている配信者さんに共通するのが、やっぱり半分自分の為、半分誰かの為の配信になっているという事です。沢山の人が配信に来てくれて、沢山楽しくおしゃべりできてアイテムも貰えて利益も出て自分も楽しい。そんな配信者さんが、楽しそうに声をかけてくれて、その配信者さんのランクが上がる事でみんなで喜べて見てる側も楽しい。そんな相乗効果が生まれてくると、楽しく継続する事に繋がっているのだと思います。
それを踏まえて、自分ならどうすれば楽しくライブ配信を継続出来て、他の誰かにとっても楽しい配信になるかを考えました。
まずは配信の頻度を週に1回だけにする事にしました。
そうする事で、子育てや仕事など、日々の生活の中で配信に割く時間と、肉体的負担と精神的負担を極力減らす事が出来ます。それは同時に、ランク制や収益は度外視する事ともイコールなので、逆にアイテムを投げてもらえなくて悩む事もなければ、人が来なくて悩む事もなくなります。そう決める事で、まずは伸び伸びとおしゃべりと音楽を楽しめる配信を目指しました。更に、誰も来なくても楽しめるように、ラジオ風のスタイルでやってみる事にしました。そうする事で、予め話す内容や、企画・コーナ、歌う曲など台本を作っておきます。あとは、その台本に集中して進めていけば良いですし、配信に参加してくれる人がいれば尚更楽しくなる、という狙いがありました。かつて、沖縄や福岡でラジオ番組を持たせてもらった経験も活かせると思いましたし、そうやって配信している配信者さんもいなかったので、自分の色になると思いました。
更にその配信を、配信後にYouTubeにもアップする事で、配信に参加したかったけど参加出来なかった方も楽しんでもらえるのと、YouTubeでは再生回数が表示されるので、配信時はリスナー0だったとしてもYouTubeで楽しんでもらえた人が数字で見れれば励みになりますし、そういう数字も見つつ、台本を作っておく事で、PDAC(計画、実行、評価、改善)も回し易くなります。更に、YouTubeに上げておく事で、ネット上の資産にもなり得ますし、自分が死んでもその配信が生き続ける事が出来るのにも意義を感じました。
誰かの為としては、自分の歌を聴きたいと言ってくれる方や、地方にいてなかなか会えない人の為にやる、という事にしました。更に、普段のライブでは他の人の目も気になるので、なかなか話しかけづらいという事も、ライブ配信ではコメントという形なので話しかけやすいのと、匿名でも参加できるので、素性はあまり知られたくないという方にも良いのかなと思います。あとは、誕生日だったり、何かお祝いや応援の気持ちを届けたい時も、アイテムですぐに送れて喜ぶ反応が見えるのも、見ている方として楽だし、楽しいのかなと思います。
そんなこんなで、現在、毎週1回のライブ配信が、本当に楽しみで楽しみで仕方がない毎日を送れています。
人生を、楽しく継続する。
ちょっと大袈裟に書きましたが、ライブ配信からはそんなヒントも沢山得たように思います。配信者の中には、話の面白い人や、美男美女、歌やダンスが上手な人も中にはいますが、本当に普通の人が多くて、逆に歌が上手でもランクが低い配信者もいます。
これはつまり、どんな人でも誰かしらからのニーズがあるという事です。この事が、ライブ配信で得た最も大きな気づきでした。類は友を呼ぶ、というように、人は無意識に色んな人の中から、自分にとって居心地のいい人を選ぶ傾向があります。学校のクラスに、複数のグループがあって、自分がどこに属しているのか、みたいな話です。それは、大人になってもあるし、物事を進めるにあたって、職場だったり交友関係は勿論、日常でよく行く場所や関わる人が、お互いにとって心地良い関係かどうか。常にそれを意識してみる事です。勿論、関わる全ての人が心地良い関係になるのは難しいのですが、自分にとってここは大事だなというポイントだけでも、心地良い環境にする必要があります。例えば、家族とは仲が悪いけど、同じ趣味や悩みを共有できる友達がいれば、自ずと家に居るよりも、その友達と一緒にいて楽しむ時間を作ろうとする筈です。
そうやって、多くの人は、色んな弊害もある中で、何とか人生を楽しく継続しようとして動いているのです。全てが上手くいく訳ではないけど、自分にとって大事なポイントだけでも、【半分自分の為、半分誰かの為】を基準にして進めていけば、自ずと楽しく継続できる人生が手に入るのかと思います。そう考えると、人生は半分自分の為であり、半分は誰かの為に出来ているのです。
この文章も、そうなる事を願います。
読んでくれてありがとう。
恵太
コメントを残す